ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所
新年の目標に掲げていた、読書とその書評の一発目。
子どもができてから、教育に関することにも興味が出てきて、そのあたりの
本もちょくちょく読み始めた。
そんな本の一冊。
![ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書) ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41Cc5-Qc-DL._SL160_.jpg)
ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書)
- 作者: 青砥恭
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 新書
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正直に言うと高校を中退するのは、個人の責任による部分が多いのではと今までは
思っていた。
だけど、個人の責任ではなく、生まれた環境・育ってきた環境や貧困により、仕方がなく
高校中退に追い込まれた人が多いという事実がこの本から分かる。
学力に関しても、正直愕然とするような状況
- 九九が言えない
- アルファベットが書けない・理解できな
- 30以上の数が数えられない
- ...
という、自分からすれば一般常識以前のことすら出来ないようになってしまっている人もいる。
そのような状態でもあり、また最終学歴が高校中退だと、就職口がまともに
ない状態なので、生活が苦しくなる。
そのため、お酒やギャンブル、暴力やセックスに依存しがちの生活になり、ますます生活が
苦しくなっていくとともに、若くして妊娠・出産をすることになる人も多い。
上記のような生活なので、産まれてくる子供も、親と似たような状況に追い込まれて行く…
こんな状況から抜け出すためには、当事者だけの努力では限界があるのは間違いないだろう。
そう考えると、鳩山政権の
- 公立高校 授業料の無料化
- 母子加算復活
も分からんでもない。
ただ、現金を支給したりするとギャンブルやお酒等に使ってしまう人も少なからず
いるのは事実なんで、現物支給や徴収免除にすべきなんじゃないだろうか?
こんな人達もいるっぽいし
痛いニュース(ノ∀`) : 【派遣村】 就活費を受け取った直後に酒、タバコ…施設内の飲酒や盗難騒動も - ライブドアブログ
このような人達をみて、やっぱりその人達の問題(酒やギャンブルに浪費する)と
片付けるのは簡単だけど、「酒やギャンブルに依存してしまう」という状態に
なってしまう原因を特定して社会で救ってあげる必要があるのかも。
(それが一番難しいんだろうが…)
そうしないと、貧困問題は解決しないんじゃなかろうか?
何はともあれ、そんなに裕福ではなくごくごく普通の家庭だったけど
大学まで行かせてくれた両親には感謝やな。